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2003 BOA レポート

20320591.jpg2003年11月13~15日、アメリカ・インディアナ州インディアナポリスにて、バンド・オブ・アメリカ(以下BOA)グランドナショナル・チャンピオンシップが開催された。これは今回で28回目となる全米最大の高校マーチングバンドの大会で、会場となるRCAドームには各地から91団体もが出場し、3日間熱戦を繰り広げた。私もこれで5回目のBOA観戦となるが、大会の方式や審査方法などについては前回本誌Vol. 3にて詳しくレポートしたので、今回はBOAからいただいた資料を基に、BOAの歴史や組織などについて詳しく紹介してみたい。

さてBOAとは? 下記はBOA資料からの抜粋である。

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BOAの理念は「学生、教師、両親、そして地域に、前向きに人生を変えていく経験を、創造し提供すること」で、1975年の創立以来、高校バンドのための音楽イベントのプレゼンターとして全米をリードしてきた。そしてその理念は、全米の学生、家族、教師、およびファンにとって、永遠に生命を触発する前向きな展望に満たされている。毎年、BOAのイベントには学生やその家族、そしてファンなど20万人以上もが訪れ、そのうち7万人以上が10代の学生である。そして楽器を演奏する300万人もの学生が、ニュースレター(年4回発行)、ウェブサイト(http://www.bands.org/)、ビデオなどを通してBOAに触れる機会を持っている。

BOAは28年前、ウイスコンシン州ホワイトウォーターで、3日間のワークショップとマーチングバンドの大会により始まった。元バンドディレクターでパーカッショニストのラリー・マコーミック氏により設立されたBOAは、元々マーチングバンド・オブ・アメリカ(MBA)として知られていたが、1984年の親会社の売却に伴い、BOAとして独立し非営利教育団体となった。そして現在では、グランドナショナル・チャンピオンシップ、コンサートバンド・フェスティバル、サマー・バンド・シンポジウムなど、14の地区大会とリーダーシップ・クリニックを含め、全米で20以上のイベントを開催しており、世界的に賞賛されている。

また1997年には、BOA全米選抜バンドのヨーロッパ・ツアーに於ける、世界シンフォニックバンド&アンサンブル協会での演奏や、1999年のジャパンツアーでの演奏を通し、世界からも認知され、BOAの全米イベントにも、多くのディレクターや学生たちが世界中から参加している。BOAは、団体として、また個々のスタッフとして、その理念をいつも念頭に置いて全てに取り組み、企画される全てのプログラム、あらゆる決定事項やその行動において、私達は私達自身に「これは理念に沿っているか? それは理念を満たしているか? それによって参加者に尽くしているか?」と常に問いかけている。

BOAは、2000年に25周年を迎え、更に世界中の多くのバンドメンバーと家族に届く新しいプログラムと共に21世紀に突入しており、歴史的に手付かずで困難なエリアにも手を伸ばし、資源を提供し、弦楽、声楽などの音楽教育部門も加え、プログラムを拡大していくことに専心している。2000年、恵まれない学生のためにサマー・バンド・シンポジウム奨学金制度を発足。2002年には、より幅広い支持者に新しいプログラムと演奏機会を提供するため、インディアナポリス公共学校(インディアナ州)とクラーク郡教育委員会(ネバダ州)のパートナーとなった。そしてオーケストラの学生のために弦楽プログラムを2002年に立ち上げ、弦楽や他のプログラムを実施するよう更に計画中である。また、先日カリフォルニア州パサディナで開催された世界最大のパレードであるローズパレードに、BOA全米選抜バンドが400名編成で出場した。BOAオフィスはインディアナポリス・ダウンタウンのユニオン・ステーションにある。

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以上、BOAは長い歴史と共に発展し、マーチング活動のみに関わらず、他の音楽部門に於いても数々の教育活動を行っていることが分かる。今後の活動としては、コンサート・バンドフェスティバル及びパーカッション・フェスティバル(インディアナ州インディアナポリス、クロウズ・メモリアルホール、2004年2月25~28日)、サマー・バンド&オーケストラ・シンポジウム(イリノイ州ノーマル、イリノイ州立大学、2004年6月19~26日)、数々の地区大会及びグランドナショナル・チャンピオンシップ(インディアナ州インディアナポリス、RCAドーム、2004年11月4~6日)、リーダーシップ・ワークショップ、オーケストラ・フェスティバルなどがあり、現理事長であるスコット・マコーミック氏は日本からの参加も大きく呼びかけている(興味のある方は私ボビー大槻まで!携帯:090-3289-0179/メール:bobby@yamatojapan.org)。

最後に、今回の大会で前回と最も違ったのは、スコアと順位が全く発表されなかったことである(前回まではファイナルのみ発表されていた)。やはりこれは教育的配慮からであろうか。BOAの資料の中に次のような注意書きを見つけた。「本年度のファイナルは優れたファイナリストを祝福するものであり、順位を争うものではありません。閉会式ではチャンピオンと、音楽、ビジュアル、ジェネラルエフェクトなど各部門の最高バンドのみが発表されます。全てのファイナルバンドの、その素晴らしい成果を閉会式で紹介します。」現在日本でもスコアの公表云々で論議されている中、これは大変興味深いことである。またBOAの採点は音楽が60%、ビジュアルが40%であることも忘れてはならない事実だ。そう、どちらかと言うと音楽が中心なのだ。日本では、ドラムコー・インターナショナル(DCI)が最もよく知られているが、このようにアメリカにも様々な組織と大会があることを少しでも知っていただければ嬉しい。ファイナル出場バンドと各賞は次の通り(出演順)。

Norwell HS (Class A Champion)
Ronald Reagan HS
Center Grove HS
Lawrence Central HS
Westfield HS (Grand National Champion / Music / General Effect)
Kennesaw Mountain HS
Kiski Area HS
Tarpon Springs HS
Centerville HS (Visual: Tie)
Marian Catholic HS
Carmel HS
Avon HS (Visual: Tie / Esprit de Corps)
L.D. Bell HS

余談ではあるが、今回の大会のゲストとして、カリフォルニア州のリバーサイド・コミュニティ・カレッジ(RCC)マーチングタイガースがゲストとして出演、素晴らしいショーを熱演していた。個人的なことになるが、このバンドにはスタッフやメンバー共に知人が多く、とても楽しい時が過ごせた。またこの大会のもう一つの楽しみとして、エキスポというものがある。マーチングや音楽関連企業、楽器メーカーやドラムコーなど計78のブースがRCAドーム内コンコースに出店しており、これを見て回るだけでも価値がある。今年はぜひBOAを訪れてみては!?

(初出:マーチングエクスプレス)

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